ゲーマー日日新聞

ゲームという文化を、レビュー、攻略、考察、オピニオン、産業論、海外記事の翻訳など、複数の視点で考えるブログ。

ゲーム業界について

ゲーム業界のジャーナリズムは何故凋落したのか

「よつて判断するに、所論の指摘するように、報道機関の報道は、民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の『知る権利』に奉仕するものである。 -最高裁昭和44年11月26日大法廷決定」 要約: ・企業は詐欺トレー…

「量より質」へ 『ゼルダBOW』と『スイッチ』から考えるゲームデザインの変化

もはやゲームは暇潰しではない。 そう確信させたのは、Nintendo Switchと『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の登場である。 本稿では、昨今におけるゲームデザインと経済的環境の変化について、様々な好例から、市場ではゲームの「量より質」が評価さ…

「はちま起稿買収問題」の衝撃 業界のチンピラに捧ぐ鎮魂歌

年末、多くのネットユーザーを驚かせる事件が報道された。「はちま起稿買収問題」である。 要約: ・大手ゲハブログ「はちま起稿」とDMM.comとの繋がりが明らかに ・本当にはちま起稿は業界の脅威だったか? ・会長曰くDMMにとってはちまは「教育し忘れたガ…

なぜソシャゲに15万使う人間がいるのか

注:くだらないエッセイな上、ソーシャルゲームの高額なガチャを何度も利用された方には、不快に取れる表記があります。 私は、とある面白い動画を見つけた。 www.nicovideo.jp 「ふぅ」という、普段『ダークソウル』のようなハードな作品を愛するゲーマーが…

PSNやSteamのようなコミュニティと、プライバシーの問題

・現代ではオンライン上のコミュニティ機能が発達し、多くの個人情報をゲーマーは共有する ・だがゲームを遊ぶだけで、そこまで情報を共有する必要はあるか?ログイン時間やプレイ時間まで? ・気にするほどの情報でもないが、気軽に楽しめるはずのゲームで…

ネタバレの脅威と戦う

要約: ・ネタバレ回避が困難な理由は、どの情報をネタバレと考えるか個人差があるため。 ・一方で、ネタバレは作品の核心的な情報であり、自分が探し求める作品へ繋がる鍵にもなる。 ・ただし、クリエイター側が率先してネタバレを行うケースも増えており、…

ゲームが上手いってのは、大して偉いもんでもない

とあるゲームの大会を観てて、たまたま目に写った(というか仕様上見える位置にある)コメントで、「解説者は偉そうにすんな。シルバーのくせに」って発言があった。(Silver=某ゲームのランク) 一応説明すると、解説者はマジもんのプロで、当然公式から雇…

『No Man's Sky』は”高い”のか? インディーズゲームの価格水準

要旨: ・インディーズタイトルは、その不安定さと偏りから、AAA級タイトルの半額以下の価格で販売される傾向にある。 ・例外的に、シム系タイトルは、同じく不安定な作品であっても、ニッチに特化した宣伝と専門性を保つ信頼から、AAA級タイトル同様の価格…

現代のレベルデザインの課題 複数の難易度について

要旨: ・最良のレベルデザインを求める上で、昨今は複数の難易度を自由に選ぶスタイルが流行している。 ・複数の難易度を用意することで調整が曖昧になる。 ・このシステムでも「優れた難易度」は存在するが、それには複数の難易度からその難易度を「当てる…

私が『LoL』を辞めた理由 民度とゲーム性の話

この記事を、敬愛する辞めていった私のフレンドとvideogamedunkeyに捧ぐ 要旨: 『LoL』プレイヤーの「民度が低い」原因は、『LoL』のゲーム性がチームワークを重視する余り、プレイヤー間の緊張感が高まってしまう点にある。 しかしRiotはこれにPremadeや恣…

コアなPCゲーマーこそ執着すべき10のデバイス

自作PCを作るというのは、それはもう一大プロジェクトと言えよう。単に組み立てるだけでも一苦労だが、その後もメンテナンスを逐一続けねばならないためである。つまり、自作PCを構成するに必要な道具、つまりマウス、キーボード、ヘッドセット、モニターを…

『グラブル』が人を破産させたのか

昨日、登録者数が700万を越すと言われるソーシャルゲーム、『グランブルーファンタジー』が、お茶の間のちょっとした「話題」となった。 グラブル課金に苦情殺到…「希少キャラ出ない」 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) ソーシャルゲームの商法がネガテ…

LJLとSANKOは自らの姿勢を問い直せ

e-Sportsは所詮、ゲームの販促イベントの建前に過ぎないのか 昨日、MOBA系『League of Legends』と呼ばれるマルチプレータイトルの、プロシーンにおいて衝撃的な事件が発生した。 Dragonfly Gaming、SCARZ両チームに対し、2月18日から開催予定だった国内最大…

なぜ『COD:BO3』の架空銃はダサいのか?「FPS」と「銃」の話

世界を代表するAAA級FPSタイトル、『Call of Duty』の最新作である『COD:BO3』をプレイした。 舞台を現代から未来へ移し、兵器や主人公もSFらしい最新兵器をジャラジャラさせるという、大幅な路線変更に踏み切ったものの、ゲームそのものはこれに準じて面白…

ゲームプレイのトレイラー動画が致命的なネタバレになってる件について

(※具体的なゲームのネタバレはない) 『Fallout 4』『モンスターハンタークロス』『Call of Duty: Black Ops 3』… 今年の冬は期待の新作が目白押しだ。 一方で、これらのゲームが期待されるきっかけとなったのは、E3やTGSで公開された様々な「ゲームプレイ…

ゲーム初心者の「人権」 初心者は保護すべきなのか?

私は対戦して楽しめるマルチプレーのゲームが好きだ。 しかし、どのマルチプレーゲームにも、ある問題が共通して存在している。それは、初心者と上級者の軋轢だ。 格闘ゲームやFPS、昨今流行りのMOBA系などで顕著になりつつある両者の対立。中には、ジャンル…

マリオメーカーに挑んだふぅ氏の擁護とゲーム実況の衰退

ゲームという文化がネットに浸透する上で、もはや外せない話題となった「ゲーム実況動画」。 その導き手となったのが、動画や配信を彩る「実況者」たちであり、中には「ゲーム」ではなく「実況者」目当てに人が集まるほどの、カリスマ的な存在も誕生するよう…

「難しい」って何だ? ゲームデザインの方向性を5つに分けて考えた

よく、ゲーマーは最近のゲームが「ぬるすぎる」と言う。 なに、珍しい話ではない。AAA級タイトルが主流となり、市場が拡大するに連れて、ゲームは従来の「ニッチな趣味」から、ハリウッドのような「エンターテインメント」へと変化した。 だが、大作やインデ…

『MGSV:TPP』はなぜ炎上したのか。GameSparkで考えるゲハサイトの功罪。

基本的にこのブログは個人ブログであるし、よくも悪くも「ウチはウチ、ヨソはヨソ」のスタンスで、なるべくネットの世俗の話には遠巻きに語ることにしている。(よく言うなら不偏不党) のだが、少し違和感を感じる記事を見つけたので、ひとつまとめサイトと…

なぜValveはPCゲーム業界の頂点に立てたのか。「Valve新入社員用マニュアル」の訳者あとがき。

「A fareless adventure in knowing what to do when no one's there telling to you what to do(誰かの助言に頼らずとも、己の命題を知る限り、冒険は恐るるに足らず。)」 この一文から始まるValve社の「HANDBOOK FOR NEW EMPLOYEES」は、合計56ページ、…

暇だったからValveの新入社員用マニュアルを20000字ぐらいで翻訳してみたよ

いま、PCゲーム業界、いやゲーム業界全体で最もホットな企業と言えば、「Valve」を置いて他にいないだろう。 元々、『Half-Life』という一本のFPSからスタートしたこの企業は、やがてアクティブユーザーが1000万人を超えるPCゲーム用ダウンロードツール「Ste…

対人ゲームで初心者を抜け出せないプレイヤーの3つの特徴

ゲームにも二つ種類があって、一人でじっくりと遊ぶシングルプレーの作品と、複数人で競ったり協力しながら遊ぶマルチプレーの作品がある。 さて、問題はマルチプレーの作品である。対戦するにせよ協力するにせよ、一人で遊ぶことは出来ない。二人から数千人…

PCゲーム最強のマゾゲーは?いつもどの難易度で始めてる?ゲームでキレたことある?

「あなたがにとって、一番難しかったゲームは何ですか?」 PC GAMER誌による独自調査により、今のゲーマーが考える「一番難しいゲーム」について明らかになりました。 (図に関しては、直接貼り付けるのも難しいので、数値をそのままに別途こちらで制作しま…

「マニアがゲームを潰す問題」が、何故ゲーム業界には当てはまらないか。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第275回「新規とマニア」 - 4Gamer.net 「ブシロードの代表取締役社長で,かつ新日本プロレスの元会長でもある木谷高明氏が,以前「週刊プロレス」のインタビューで語っていたことがあってね。これすなわち「すべてのジャ…

コナミ騒動と『MGSV:TPP』から問い直す。なぜ小島監督は「監督」なのか?

数年ぶりに、本格的な『メタルギア』シリーズの新作、『メタルギアソリッド5 ファントムペイン(Metal Gear Solid V: Phantom Pain)』が登場する。 筆者としても本作には注目しており、指折り数えて発売日を楽しみにしている次第だが、私の周りでは意外なほ…

「はちま/JIN/まとめサイト」が嫌われるのは同族嫌悪かもしれない。

あらゆる人間が自由にコンテンツを提供できるウェブ業界と言えど、実際に他者に読んでもらえるコンテンツそのものは極わずか。にも関わらず、「俺的ゲーム速報」と「はちま起稿」にはアクセスが絶えない。 一方、彼らはこれだけのアクセスに関わらず、その本…

現代のゲーム開発者が『DOOM』から学ぶべき3つのゲームデザイン

1993年にid Softwareが開発した『DOOM』が、現代にまで連なるFPSムーブメントの先駆けとなったことは、あまりに有名な話だ。 エイリアンに支配された火星で、ドアの鍵を探しまわり、ショットガンで敵を圧倒し、ヘルスは自動回復しない。現代のトレンドとはか…

運ゲー=クソゲーなのか?

インダス文明が世界で最初のサイコロを創りだしたのは、4000年前のことらしい。 それからというもの、場末の賭博から国際経済に至るまで、少なからずランダム性はシステムの中を這いずりまわっている。 テレビゲームとて例外ではない。「この敵を倒せば、1%…

Kickstarでまるで開発費が集まらなかったインディーズ作者がマジギレ!「くたばれアホども」

まずはこの動画を見て欲しい。あなたが業界に詳しいなら、彼が何を言っているかすぐ理解できるだろう。 インディーズというのは、「independent(独立)」から派生した単語で、資本や宣伝といった大企業のバックアップなしに一人で作られた作品群を指す。(…

何故コナミは『桃鉄』『MGS』を手放そうとしてるのか冷静になって考えてみよう

「同シリーズは、多くのファンの皆様からご支持頂いていると共に、弊社も長年かけて育ててきた大切なタイトルですので、今後も続けて参りたいと思っております。 次回作をどのような形で提供できるかについては、さくまあきら氏と話し合いを続けておりますが…