時代は早いもので、PS4が発売されてもう1年経過した。あっという間である。
とは言え、未だにPS3やXbox360といった「旧世代機」も現役だという人も多いのではないか。何とPS3が最初に発売されたのは2006年の11月。10年近く戦い続けてきたことになる。(Xbox360に至っては2005年の12月!)
これほど歴史の長いPS3/Xbox360には、それだけ名作も生まれた。だからこそ、まだ売ってしまうには早いし、そもそも持ってないという人には、今からでも買いなおして欲しいと思う程だ。
というわけで、今日は、旧世代機限定の作品を紹介するぞ。「PCあるからコンシューマ機いらなくね?」という方も、興味を持ってくれれば幸いだ。
※基本的に「PC」「PS4」「XboxOne」でプレイできないタイトルのみ採用、同時に「PS3限定タイトル」「Xbox360限定タイトル」も採用。
また、次世代機等に移植された・される予定のタイトルは除外。リマスター等も除外。
Gears of War 3
発売:2011年
ジャンル:SF/TPS
ハード:Xbox360
2006年に発売した『Gears of War』は、主に米国で高く評価され、同時にプラットフォームでもあるXbox360の知名度を、飛躍的に高めたソフトとして有名だ。本作はその続編である。
ストーリーは、主人公マーカスら人類は、突如現れた地底人の侵略に抵抗し、長い闘争へと巻き込まれていくというもの。
ゲーム性もシンプルで、「カバーシステム」「自動回復」といった、現代のシューターではデフォルトにもなっている要素を軸に、研ぎ澄まされた射撃感と、納得のレベルデザインを実現。
一方、しっかりとTPSらしくデザインには拘りを見せ、リロードやカバーがいちいちかっこいい。『2』からは本格的にストーリーが掘り下げられ、TPS故に仲間同士の掛け合いもかっこいい。
かつてアクションとシューターが中途半端に入り混じったイメージが拭えなかった「TPS」の可能性を引き出した、名作という他ない。
Red Dead Redmption
発売:2010年
ジャンル:ウェスタン/オープンワールド/TPS
ハード:Xbox360/PS3
全世界で愛される『Grand Theft Auto』シリーズで有名なRockstar社が、次に「西部劇モノ」を作ると告知された時、世界中のゲームが驚愕した。そして同時に、「それは面白いゲームなのか」と心配したことだろう。
その結果生まれたものは、今後ゲーム史に、いやエンターテインメント史に記憶されるといっても過言ではない、傑作だった。
既に西部の開発も進み、カウボーイが必要とされなくなりつつある20世紀初頭のアメリカ。主人公のジョンマーストンは、保安官に家族を人質を取られ、かつての悪友だった盗賊たちを、一人、また一人と暗殺していく。
本作がまず優れている点は、「西部」の描写だ。そこには摩天楼も、車の渋滞も存在しない代わりに、美しく広がる砂漠、陸を駆ける馬、伝統の残る町並みと、従来の『GTA』とは全く異なるベクトルで、新たなオープンワールドを作り上げた点である。
しかし空間のみならず、ウェスタンならではのユニークな武器、どこまで走っても飽きない馬の跳躍、マカロニ・ウェスタンに影響された退廃的ストーリーと、どこを切っても完璧な作品を確立している。
Demon's Souls
発売:2009年
ジャンル:ダークファンタジー/アクションRPG
ハード:PS3
今やすっかり、「ハードなアクションRPG」として不動の地位を築いた、フロム・ソフトウェアの『Souls』シリーズ。2016年発売予定の『Dark Souls 3』も、心待ちにしているというファンは多いだろう。
その系譜を辿れば、やがてはこの『Demon's Souls』に行き着く。(最終的には『King's Field』シリーズだが。)2009年に発売された本作は、ネットを中心とした口コミにより爆発的にヒットした。
本作には、今後『Souls』シリーズや『Bloodborne』に詰め込まれた魅力が、凝縮された状態で残っている。硬派ながら丁寧なレベルデザイン、リスクとリターンの取捨選択、陰鬱ながら奥深い世界観。
SONYが立合ったことや、古きフロムのベテランが登用されたこともあり、何周でも遊べる手応えと、驚くほどの遊び易さを両立した本作。
もし、「続編は面白かったけど、グラがしょぼそう」と思う方なら、それこそ遊んで欲しい。むしろ、ビジュアルはシリーズの中で最も美しいとさえ評価されているのだから。
Test Drive Unlimited
発売:2006年
ジャンル:フリーローミング/レース
ハード:Xbox360
当時としては珍しい、「オープンワールド×レース」を実現した、自由なドライブを楽しめる『Test Drive Unlimited』シリーズの処女作。
「箱庭を車で走るゲーム」なら、『TDU2』や『The Crew』、『FUEL』で間に合っていると思う方も多いだろう。まして、今は『GTAV』というモンスター級タイトルが、桁違いのグラフィックで同じような内容を実現してしまった。
だが、それでも今から『TDU』を遊ぶ理由はある。本作の魅力、それは何よりもまず「自由」であることだ。ゲームが始まれば、いきなりカーショップへ飛ばされ、そこで自分の好きな車を選択。あとはご自由に。だ。(望むならチャレンジ要素はいくらでもあるが)
それに、ハワイの描写も美しい。レースゲームだからこそ、見てても飽きない雄大な自然を描き、描写には無駄がない。とにかく、ひたすらドライブを楽しみたい、そんな欲求をこのゲームは素直に満たしてくれる。
ラチェット&クランク Future2
発売:2009年
ジャンル:カートゥーン/アクション
ハード:PS3
10年近く愛され続けてきた、爽快なアクションゲーム『ラチェット&クランク』の続編。息の長いシリーズで、とりわけPS2時代ではお世話になった人も多いのではないだろうか。
本シリーズの魅力は、「ガラメカ」と呼ばれる様々な銃火器と、ゼルダシリーズを思わせるシンプルなアクション性が備わった、爽快感溢れるゲームプレイだろう。
加えて、RPG要素やサブクエスト、探索要素などもそつなく盛り込まれ、洋ゲーとは思えない素朴な作りでありながら、まるでプレイヤーを飽きさせない。
TPSでも、剣戟ゲームでもない、純粋で奥深いアクションゲームを遊ぶなら、まずもって本作をオススメしたい。
アーマード・コア フォーアンサー
発売:2008年
ジャンル:ハイスピードメカアクション
ハード:PS3/Xbox360
数あるゲームジャンルの中でも、「ロボット」は少し敬遠されやすいジャンルだ。元々、アニメ等の版権物が多いこともあり、純粋にゲームだけ遊んでいる人にとっては縁遠い世界なのだろう。
だがそういう「ゲーマー」にこそ、この『ACFA』をプレイして欲しい。本作はシビアなアクションと、高度なカスタマイズ性、そして濃厚なストーリーを重視した『アーマード・コア』シリーズの12作目。
長く続いたシリーズの中でも、とりわけ『ACFA』は初心者でも楽しめる、比較的ライトなデザインとゲーム性を実現しており、ロボットならではのスピード感溢れる戦闘と、重量感のある緻密な撃ち合いがたまらない。
アクションにせよ、シューターにせよ、ゲームジャンルは既に飽和状態にある中、この「ハイスピードメカアクション」は、必ずや新たなゲーム性を展開してくれるはずである。
Vanquish
発売:2010年
ジャンル:TPS
ハード:PS3/Xbox360
カプコン社の元精鋭チーム「プラチナゲームズ」が開発したTPS。スローモーションやスライディングなど、シューターと思えないほどにアクション性がプッシュされている。
珍しい国産のTPSとして注目を浴びた本作は、単なる「ブランド」に依らず、アクションの大御所としての威信を賭けた名作に仕上がっている。
まずもって、驚くほど自由に動き回れるアクション。ダッシュからスライディング、そしてカバーアクションと、TPSならではの動きを見事に拡張し、移動の面白さを増幅している。
そして多彩にして強力な未来兵器、『Max Payne』のようなスローモーション、強烈な近接攻撃と、徹底してプレイヤーの攻撃性を引き出し、「ハイテンション」を維持するフィーチャーも搭載。
パッドを駆使する「TPS」ならではの、多様なゲームプレイ。パッドで遊ぶシューターの可能性を垣間見ることが出来るだろう。
ドラゴンズドグマ ダークアリズン
発売:2013
ジャンル:中世ファンタジー/アクションRPG
ハード:Xbox360/PS3
国産ながらも、オープンワールド、豊富なサブクエスト、フリーローミングなど、海外ゲームのフィーチャーを多分に盛りこんだ、カプコン社によるアクションRPG。
まず、「オープンワールド」といっても、『The Elder Scroll』シリーズのようなRPG性は期待できない。街や住人は貧弱で、あくまでゲームを支える一機能といったところだろう。
しかしながら、カプコンのベテランらしい、高度なアクション性は健在。剣を振り回すモーションは重々しくも、爽快なコンボをつなぐ戦略性もあり、更には弓や魔法といった遠距離職もまた、全く別のゲーム性を展開している。これは単なる「RPG」にない魅力だ。
また、新フィーチャー「ポーン」という、共に戦ってくれるAIも面白い。元からそれなりに戦えるAIだが、冒険を進めていくことで装備を強化したり、戦術を教育したりと、プレイヤーと共に成長してくれる。
世間的には大ヒットとまで行かなかったが、実際に遊んでみる価値は確かにあるゲームの一本。
ロストオデッセイ
発売:2007年
ジャンル:RPG
ハード:Xbox360
かつての『ファイナルファンタジー』の制作を指揮した坂口博信氏を中心に作られた、全く新たなRPGタイトル。
音楽に植松伸夫氏、キャラデザに井上雄彦(『バカボンド』など)、小説部分に重松清(『流星ワゴン』など)、ボイスアクトに豊川悦司(『プラチナデータ』など)を起用するなど、現代のゲームシーンから少し離れたアーティストたちを、豪華に登用した本作。
まず、ゲームとしては古典的RPGそのもの。ターンベースの戦闘に、レベルアップを軸とした成長部分、そしてワールドマップ。シンプルなだけに練りこまれており、それなりに考える要素も多い。
そこに、豪華なアーティスト陣が華を添える。キャラデザ、世界観、そして劇中劇である「千年の夢」は、『FF』寄りだったゲーム部分から一転、大人も楽しめる、ディープな物語が展開される。
ここまでピュアなRPGはそうそうにお目にかかれないだろう。Xbox360を持っているなら、遊ばない理由はない。
リトルビッグプラネット2
発売:2011年
ジャンル:2Dアクション
ハード:PS3
古典的2Dアクションを、リアルな物理エンジンの基で再現した、『リトルビッグプラネット』の続編。
注目すべきは、自分で自由にステージを組み立てられるクリエイトモード。こちらは、オンライン上から他人の作ったステージをダウンロードすることも可能だ。中には全く別のゲームを再現する猛者もおり、プレイヤーを飽きさせない。
元々備わっているステージも、負けず劣らず面白い。2Dならではの「アクション」と「パズル」を組み合わせつつ、物理エンジンも利用した仕掛けやビークルなどもあり、およそ2Dアクションの可能性を大きく広げたといっていい。
魅力的なクレイアニメや、妙にメタな世界観など、既にインディーズ業界では飽和状態にある「2Dアクション」を一蹴する、凄まじい作品。「古臭いから」などと敬遠するのは惜しい。
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