ゲーマー日日新聞

ゲームという文化を、レビュー、攻略、考察、オピニオン、産業論、海外記事の翻訳など、複数の視点で考えるブログ。

ゲームを死ぬほど語りたい奴、いますぐネトゲにハマってこい

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「本気でゲームを語る」…そんなことを真顔で言えば、おいおいと馬鹿にされるかもしれない。それでも、好きなことをトコトン極めることは、それがゲームであれスポーツであれ幸福なことだし、本人にとって一生の宝になると私は思う。

そこで一つ気になることが、「本気で何かをする」とは何を持って定義するのかということだ。「スポーツ」なら部活で真剣に練習するとか、「勉強」なら資格勉強するなどだ。

 

さりとて、「ゲーム」をやり込むとはどういうことか? こういった疑問に答えられたことは少ない。ゲーム自体、まだまだ真面目に取り組む趣味とは思われていないからだ。

そこで、今こうやってブログなんて媒体でバカ正直にゲームを語っている私が、「本気でゲームを語る」上で是非ともこなして欲しい経験を一つ挙げよう。

 

それは、ネトゲ廃人になることである。

(本稿では深く作風まで立ち入らないので、対人からMMOまでをオンラインゲームの定義とする)

 

ゲームという趣味で、一番バカになれる領域

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もし、ゲームが好きで、それも「バカ」みたいにハマりたい欲望を持っているとする。

そんな人間が真剣にゲームを語ろうと考えるなら、私はまず何かにトコトン熱中して、どこまでも自分のやりたいことを追求して欲しい。

もちろんそれは、自分が好きなあらゆるジャンルや作品で構わないのだが、強いていうなら「ネトゲ」程に、バカになれる世界はないと思う。

ネトゲは恐ろしい。ゲームにもよるが、1タイトルをプレイするのに1000時間、2000時間は当たり前。

一度エンドコンテンツにまで到達しても、更にアップデートや対人コンテンツによってボリュームが増え続ける。プレイしたことのある人なら、その狂気は誰もが知るだろう。

 

私自身、いわゆる「最前線」でプレイしたことは無いにせよ、カジュアル勢として何タイトルか挑戦したことがある。具体的なタイトルは伏せるが、ハクスラ、MMO、FPSからRTSまでのe-Sportsタイトル、それに『Minecraft』… どれも途方も無い世界が広がっていた。

中には、これらのゲームを揶揄する人もいる。「どれだけ暇なんだ」と思う人もいるだろう。或いは、その泥沼のような噂を聞いて敬遠した人もいるかもしれない。

それでも。私は「ネトゲ」と呼ばれる魔界は、ゲーマーとしてのみでなく、一人の人間として、十分好奇心をそそってくれると断言できる。

どんな趣味でもそうだが、何か一つのことに対して本気で好きになり、生活を多少犠牲にしてでも熱中する経験は何よりスカッとするものだから。(さすがに仕事や恋人を放り出すのは勧めないが)

 

「クリア」がないことと、「社会性」の奥深さ

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ゲームを遊ぶ上で一本のゲームをトコトンプレイする人は少ない。中には縛り等を導入してでもプレイする人がいるが、一般的なゲーマーは大抵「数時間で一本クリアする→新作を購入するorしばらく他の趣味を遊ぶ」という道を選ぶだろう。

勿論それも素晴らしい。事実、私は多忙も相まって、その方策でチマチマとゲームを楽しんでいる。しかし、一本を徹底的にやり込む達成感に欠けるのも事実だ。

ネトゲの場合、圧倒的なボリュームもさながら、全体的に難易度も高い。MMOやハクスラ一つとっても、装備の作成を数ヶ月単位で計画したり、FPSやRTSの対戦ゲームなら、途方も無い数の対戦相手と戦っていける。

 

一方、大抵の一般的なゲームは、「ゲーム開始時に原点を通るレベルデザインの曲線が、ゲームクリア時に再び0に戻る」ようになっている。

これは「学びながら遊べる」とも言えるが、逆説的に「学びきった時点でエンディング」を迎えるよう作られている。要するに、終わりを前提とした、少し寂しい戦略を立てることが前提になっているのだ。

ネトゲでは「終わり」という概念を抜きにレベルデザインが構築されているので、常に挑戦の連続だ。対人ゲームだろうと、MMOだろうと、Minecraftだろうと、変化し続ける課題に挑戦する。そこに「やりこみ」が生じる。

 

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また、ネトゲの大きなメリットは、他人とコミュニケーションを取りながら、ゲーム性を深めていける点だ。これも対人ゲーム・MMO・Minecraftに共通している。

基本的にMMOではパーティを前提とした難易度でレベルが作られるし、対人戦はチーム戦がメインだ。故にクランやギルドといた形で人々が集まる必要がある。当然ながら、そのゲームが好きな人同士集まっているわけで、会話も盛り上がるだろう。

何より、困難に挑むというのは、友達が増える何よりの条件だ。バイトでもサークルでもそうだが、共通する話題に加えて、共通する課題があれば、団結力はグッと上がる。(ただしネトゲで出会いはないので覚悟すること)

 

一方、コミュニケーションといえば、一般的なCOOPゲームでも同じではないかと思うだろうが、こちらは難易度が比較的カジュアル気味か、ボリュームが少ないことで、そこまで強い団結は問われない。というか、COOPゲームする時は「既に友だちがいること」前提になっている気がする。(サポートも弱い。)

中には「ネトゲのプレイヤー=オタク」と考える人もいるかもしれないが(そして半分は正解だが)、むしろ個人的な経験では、複数のゲームを遊ぶサブカル好きより、一本のネトゲをやり込むゲーマーのほうが、喋りも趣味も普通だったという事が多い。

そして何より、お互いネトゲを遊ぶ「バカ」だという認識があるので、特にプライドや上下関係を意識せずに遊べる。友達とバカげた遊びを共有する喜びは、意外なまでに強く印象に残るだろう。

 

ゲームを語るなら、是非一度触れて欲しい

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ネットやSNSの中では、常に「おすすめゲーム」の文字が踊っている。あのゲームが面白い、このゲームは素晴らしい。私のブログでも多数の作品を紹介した。彼らはゲームの見方を変える程の作品だと信じて紹介するのだ。

そこで私は、是非一度「ネトゲ」にハマって欲しいと思う。対人ゲームでもMMOでもいい。そこに無数のコンテンツとプレイヤーがいて、自分がどこまでも遊べそうな作品をたった一本だけ。

 

これは所詮、「バイク始めるならナナハンっしょ!」「ヒッチコック全部観てない奴が映画語んなよ…」みたいな、少しくだらない自慢話がしたい人への提案だ。無理する必要はない。

とは言え、他の趣味を一度ある程度極めた人が「本格的にゲームにハマってきた。でも何か物足りないな」と思ったならば、是非ネトゲにハマって欲しい。

そして存分にバカになって来て欲しい。そうすれば色々と吹っ切れるし、何より(くだらないだけ)思い出になるから。(でもやっぱり出会いを求めるべきではない)