ゲーマー日日新聞

ゲームという文化を、レビュー、攻略、考察、オピニオン、産業論、海外記事の翻訳など、複数の視点で考えるブログ。

ゲームが上手いってのは、大して偉いもんでもない

 

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(2017/11/13)一部更新

 

とあるゲームの大会を観てて、たまたま目に写ったコメントで、「解説者は偉そうにすんな。シルバーのくせに」って発言があった。(Silver=某ゲームのランク)

一応説明すると、解説者はマジもんのプロで、当然公式から雇われた人だ。彼の解説は素晴らしい。ルールをやっと覚えた初心者から、メタゲームを辛うじて勉強する中級者まで理解し易い実況で、私自身も尊敬している。

まぁ、その見下した匿名コメントは、別に珍しいコメントでもなくて、多分まとめサイトとかでも嫌ほど目にするし、件の解説者の名前で検索してもそんな結果だ。ちょっとしたネットミームなんだろう。

で、その解説者自身も大して気にしてないだろうし、嫉妬も入り混じってるからまぁいい。ただそのゲーム、*1この件に限らず、掲示板の「低ランクは口出しすんな」とか某動画サイトの「俺の方がうまい」みたいな言い回しが、平然と横行するのが現状だ。

 

誰かの意見が気に入らない時、普通なら「お前は○○をAだと言う」→「でも、○○はAらしさがない」→「だから俺は○○をBだと思う。」みたいに、「論理性」を元にぶつけるはずだ。

逆に、「お前」と「俺」がどんな存在かなんて、議論には関係ない。ランクが低い人が何と言おうと、高い人が何と言おうと、カラスは白くないのである。

でも、そのゲームをやってる一部の人間は違う。「Aというキャラが強いのは、○○だからである」という説明は、ダイヤプレイヤー(上位1%ぐらい)が発言すべきだし、ブロンズ(下位90%ぐらい)は何を発言してもそりゃ、認めてもらえない。コミュニティの発言には、武勲が大切なのだ。*2

 

まぁこれ自体は悪くない。ゲームが上手い、だから正確な情報を普及できる。それ自体はロジカルな話。問題は、その”武勲”を誇る人間の大半が、匿名だってことだ。

勿論、連中もそこまでアホじゃなくて、「自称ダイヤプレイヤー」はあんまりいない(たまにいる)けど、「相手方」が匿名じゃない人間(解説者とか配信者とか)の場合、ランクが下かどうかわかるから見下せるし、同じ匿名でランクがわからない奴同士なら、やっぱり見下せちゃう。

え?冗談だろって?いや実体験でもあるんだ。前に”個人的に”LoLでオススメするチャンピオンの記事書いたら「俺は2年やってるが」って前置きで「AhriよりRyzeの方が簡単」「Kayle Supがないのはあり得ない」って、一体どこのサーバーでやってんだよみたいな奴が来たし、

「ゲーム初心者が必ずしも保護されると限らない」って記事書いたら(そもそもタイトル特定してない)、自称Dota勢が2000時間遊んだアカウントでMMR3000未満の自慢した上で、何の理論もなしに「上級者が暴言を吐くわけ無い」って粘着されたこともある。(彼曰く、ゲーム業界の権威=DOTA+MMR?)

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こっちの記事を俺含めてボロックソ言ってくれた後にこれは「すごい来たな」とさすがに身構えました。

 

話を戻そう。早い話、ゲーム業界、特に競技ゲームの世界では異常なまでにゲームの腕前をコミュニティ内の話し合いに持ち込む風習が強い。確かに上級者の意見には説得力がある。だが、その権威をかざして他人に暴言を吐くなり、排他的な話へ持っていこうとするのはおかしくないか?

先述したように、「ゲームが上手い」ってのは、十分に尊敬に値する個人の実力だ。自分が好きなゲームでなら、なおさらのことだし、彼らの知識や経験によって初心者は学ぶことも多い。

だからといって、無関係のコミュニケーションに持ち込んだり、一方的に匿名から他人のレートを見下して意見するのは論外だ。恐らく、大して遊んでもないゲーマーが、「格ゲーは入りにくい」「FPSは民度が低い」と思っている原因も、この妙にギスギスしたコミュニティにあると思う。

ただ純粋に話を聞きにきた、相談しに来たゲーマーが、まず自分のPPやMMRやらを主張して競い合う様を見てどう思うだろうか。こいつらは誰と戦ってるのかと不思議がるのも無理はない。

まして、自分のレートは公言しない匿名の意見ばかりビッグマウスで、逆に現役のプロプレイヤーたちが沈黙していたら、さぞ滑稽に映るだろう。

 

真面目腐って書くのもアホ臭い話なんで、サクッと切り上げるんだけど、結論は二つ。

一つは、ゲーム内ランクが高かろうと議論には関係ないし、それを当然のように権威として受け止めるコミュニティは先細りが待ってるということ。

二つは、すごく現実的なことだけど、普通の”ゲーマー”から見てゲームの実力があるかないかを競う様子なんて、滑稽にも程があるってこと。

ゲームで上手くなろうという気概が滑稽なわけじゃない。だけどそれを外で自慢して見下す態度は、オタクがする自慢の中でも飛びぬけて滑稽で、それが「ゲーム=オタクの遊び」と見下される一番の理由になるということ。

普通に考えて「お前、○○ちゃんの握手会行ったことないの!?俺はもう3回行ったけどォ、にわかすぎワロスwww」とか言うオタクなんて、このご時勢そうそういないでしょ。今の一部の競技ゲームには、こんな人間が溢れ返るほどいるって考えたら、割と深刻な問題じゃなかろうか。

 

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*1:まぁ『League of Legends』なんだけど

*2:サイヤ人みたいなもん?