ゲーマー日日新聞

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モンスターハンターワールドはあくまでモンハンだった話

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モンスターハンターワールドのオープンβテストが12月10日から始まった。

 

で、色々思う所はあるんだけど、びっくりしたことは、これは想像した以上に「モンハンだぞ」と思ったこと。

とにかく既存のモンハンシリーズとして作られている。無論、後で述べるであろう、無数の進歩はあるんだけど、とにかく抜本的にこれは俺たちの知るモンハンなのだ。武器は全種類使えるし、モンスターに乗ってロデオも出来る、そして太刀を使うと味方がコケまくる。何も変わってない。いつものモンハンだ。

 

大長編シリーズたるモンハンには色々意見がある。今の路線がいいとか、昔の方が良かったとか。プレイヤーの数だけ思い入れが違う。

最初本作のPVが公開された時、SNSでは古株プレイヤーから一番大きな反響が上がったように覚えている。あのPVで古株ファンは「原点回帰」を期待したのだ。

恐らくその期待は、半分は外れている。無論、あの劣悪極まりない携帯機の操作性や、悲惨なハードスペック、訳の分からないエンドコンテンツ等、最新シリーズの諸悪はバッサリ切り落とされたように思えるが、例えばリアリティのある「狩りシミュレーション」としての原点に「戻った」のだろうか。

初期のファンによるコピペにこんなものがある。

 

ヤバイ。老山龍砲。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
老山龍砲ヤバイ。
まず使用可能弾が少ない。もう少ないなんてもんじゃない。超少ない。
少ないとかっても
「回復弾とか補助系使えないくらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろ通常弾以外LV3弾のみ。スゲェ!なんかLV1通常弾とか使えないの。
ボウガンの常識とかを超越してる。
だってLV3弾ってのは、調合しなきゃならないらしい。ヤバイよ、調合だよ。
だって普通は大剣とか研ぐだけじゃん。だって一振りするたびに電気袋消費とか困るじゃん。
「5回斬ったらフルフルに会いに来てね」とか言われても困るっしょ。
片手剣振る回数と、虫アミ振る回数いっしょとか泣くっしょ。
だから剣は研ぐだけでいい。話のわかるヤツだ。
けど老山龍砲はヤバイ。そんなの気にしない。サポ弾も毒LV2のみ。ヤバすぎ。
飛竜戦の準備に5時間!スゲェ!
ボウガンっていったけど、もしかしたら大砲なのかもしんない。
でもボウガンじゃないって事にすると
「ヘビィボウガンの最終形って説明はナニよ?」
って事になるし、それは誰もわからない。ヤバイ。誰にも分からないなんて凄すぎる。
あと超強い。攻撃力300。ヤバイ。強化して360。ランポス一撃で殺せない。
最強のボウガンなのに…。怖い。
それに見た目クック砲。超クック砲。ちょっと赤い。それに超のんびり。
飛竜がケツ向けてるときにリロードしたら 90度旋回2回してズサー食らうくらい。
飛竜見つけて、ペイント弾打とうと構えたら、もう戦いは終わってるくらい。
ガコッ、ガッチャンッ、ガコッて。アラレちゃんでも言わねぇよ、最近。
なんつっても老山龍砲は浪費が凄い。店売り弾なんてほとんど使えないし。
うちらなんて「ヘタクソと組んだから高級弾使わないでおこう」とか、
「採集するのメンドクサイから店売り弾でいいや」とか、
「金がないから散弾はLV1でいいか」とか思ったりするのに、
老山龍砲は全然平気。むしろ高級弾しか使えない。凄い。ヤバイ。
とにかく貴様ら、老山龍砲のヤバさをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイ老山龍砲をこよなく愛するガンナーとか超偉い。
もっとがんばれ。超がんばれ。

 

なげぇよ。

ともかく、不便だがリアル、その中にロマンがあり、理不尽さがあった「変なゲーム」というのが昔のモンハンだった。

ところが本作はその真逆で、何もかも便利になり合理的になった。機能面やUIは一気に引き上げられ、もうとにかく感動しかないのだが、同時にこれは従来の和ゲー新作によくみられた「グローバリゼーション」の匂いがする。つまりシリーズの骨組みをそのままに、最新ゲームのシステムやUIを輸入するアレである。

 

私自身、モンハン歴は長く、単純に遊んだ経験なら初代からFまでほぼ網羅してる。その上で、私は「保守」より「革新側」であって、現状の路線をある程度は支持している。諸々の課題はあれど、純粋なアクションゲームとして面白さを追求する路線を評価していた。

そんな私にとって、本作の路線は間違いなく評価したい路線だ。無論、本作はリアリティを軽視してるわけでない。メシを食うだけでリアルなアニメーションが入り、小さなアイテムや小動物まで細かく描写する点から、シリーズファンも納得だろう。

ただ少なくとも、「老山龍砲ヤバイ」みたいなモンハンは、多分戻ってこない。狩りの度に薬草とキノコ集めたり、ランポスの噛みつきで生命の危機を感じることもないと思う。そこに期待すると肩透かしを食う可能性はあるんじゃないかな。(もちろん、あの頃のモンハンも大好きだけどね)

飛竜の攻撃を避け、的確に弱点を突き、アイテムやマップを活かして立ち回る。この駆け引きこそモンハンだ。そこに水を差すような野暮な真似はしない。モンハンは「シミュレーション」でなく「ゲーム」、「アクションゲーム」というのがアクションの老舗であるカプコンの答えなのかもしれない。