この記事はあくまで筆者の主観に基づいた考察であり、また「野良&誰が使っても強い&完全に効率重視」という前提で、ただ素材を集めたいプレイヤーに向けて書いたものです。ノーロマン、ノーモンハン!
ついに登場した『MHXX』。新たなスタイルや狩技の追加も相まって、より高度なハンティングが楽しめる。
ところで、野良で二つ名やG級を回していると、どうしても気になるのが効率だ。お手軽に、サクサク周回できる強力な武器とは何か。本稿ではそんな最強武器について考察する。
(当然ながら、どのモンスターにも通用する最強武器などは存在せず、またパーティかソロかでも全く違う。同時に、どんな武器でも使い手によれば「最強武器」になりうるのは、各種TA動画でも観てもらえれば明らかである旨を、予め伝えておく)
結論から言うと、『XX』の武器バランスは殆ど『X』から変わっていない。相変わらず操虫棍はバランスが良く、ソロプレイなら弓が、火力は双剣が安定する。
狩技は使い勝手が良いものも増えたが、ブレイブスタイルの追加は大きな影響を及ぼしている。多くの近接武器が強化され、複雑な立ち回りが可能になった。TA(タイムアタック)勢にとっては無視できない変化だろう。
とは言え、先述通り「誰が使っても強い」を最強武器として定義しているため、そういう意味ではあまりランキングに影響しないと判断した。
結論
God Tier(思考停止でも強い!)
Tier 1(安定した強さ)
Tier 2(やや難しいが極める価値あり)
Tier 3(覚醒させられるかは使い手次第)
最初に本稿における「強武器」の定義についてだが、厳密なパーティ構成が出来ない野良の4人パーティであるという前提のもと、強力なお守りやバランスブレイカー武器も使わず、誰が使っても一定の活躍が見込める、という条件のもと、
いかに動きまわる敵(かつ、敵の弱点)に貼り付きつつ、更に拘束して瞬間火力が出せるかという点に注目して考察した。
現状最も強力な「拘束」は「乗り」であり、次点で麻痺や各種罠ということとなる。そこで、この拘束と火力を両立できるのは、「エリアル」と相性の良い武器、或いは自ら「乗り」が使える操虫棍が定番となる。
加えて、『MHXX』にて追加された新スタイル「ブレイブ」は、拘束力こそないものの高い機動力による貼り付きが可能となり、ソロ・集会所を含めて極めて強力である。
これらを踏まえ、最強武器の中には従来通りスラッシュアックス、操虫棍、双剣は外せない。加えて、ブレイブとの相性を考慮して大剣と弓を加えた。
また以前投稿した同様の記事に対して、過小評価していたランスを再評価し、逆にチャージアックスの操作難度の高さを考慮して、評価を下げることとした。
大剣
長所:
・使い手やモンスターを選ばない汎用性
・「抜刀」などの好相性スキルの多さ
・長いリーチやタメ攻撃による容易な部位破壊
・比較的低い操作難度
短所:
・狩技は癖が強い
・肉質が硬い相手には火力が出ない
『MH』シリーズの看板であり、一撃離脱という『MH』の最も基本的な戦略を重視する大剣は、本作においてもその人気を誇る。
誰にでも担げる汎用性、拘束時の高い瞬間火力、短い納刀モーションによる機動性、そして抜刀や納刀といった好相性のスキルの存在により、相変わらず高いポテンシャルを誇る。
注目すべきは、新スタイル「ブレイブ」との相性である。「抜刀せず戦う」というブレイブは従来の大剣の立ち回りを否定し、高機動で貼り付きながらため攻撃をかますという、とんでもないプレイを可能にした。
その分、従来の汎用性を犠牲にすることとなるが、PTプレイで弱点が狙えない状態でもグッと立ち回りやすくなったことで、評価はより盤石なものとなった。
太刀
長所:
・長いリーチ
・高い機動力による継続戦闘能力
・個性豊かな狩技
・ブシドーにおける優秀なモーション
短所
・PTプレイでの長いリーチが味方を巻き込む
・防衛力の低さ
・著しい瞬間火力の低さ
長いリーチと高い機動性を両立させた、シリーズでも人気の武器種。
旧作品での冷遇ぶりは概ね改善されつつあるものの、やはり長いリーチとPTプレイの相性の悪さ、二重の気刃ゲージ管理、自衛力の低さを考慮すると、評価は少し下がるだろうか。逆にゲージ管理とリーチの把握ができる上級者なら文句なしに強力な武器であるが。
注目すべきは、やはり新スタイル「ブレイブ」との相性である。ブレイブによるデメリットを殆ど受けないどころか、「剛・気刃斬り」により気刃ゲージの管理がかなり楽になり、カウンターまで可能になったことで、更に上級者向けのポテンシャルが増した。
片手剣
長所:
・高い機動力による貼り付き力
・使い勝手の良い狩技
・各種アイテムによる高い拘束力
短所:
・瞬間火力の低さ
・脆弱なスーパーアーマー
高機動・低火力を体現するような片手剣は、正にいぶし銀としての魅力を秘めた武器である。
瞬間火力は低いものの、継続的な貼り付き力と、弱点への特攻は特に高く、『MHX』における「刃薬」の追加により、本格的に強武器としての地位を確立した。
スタイル「ブレイブ」の恩恵も大きい。デメリットを殆ど感じることもなく、やや力不足だったモーションを、「バックステップ連撃」を補うことが出来る。
個人的に注目しているのは「レンキン」。現状、レンキンによる追加アイテムの効率的な運用が発見されてない以上、スタイルそのものが微妙な評価だが、評価が向上すれば最も相性の良い武器の一つとして片手剣はより注目されるだろう。
双剣
長所:
・使いやすい狩技とスタイル
・最高クラスの瞬間火力
・最高クラスのスーパーアーマー
短所:
・高い装備依存度
鬼人化による自己強化と、それによって生じる高い瞬間火力によって戦う双剣。
シリーズ史上最もハードな『MHF』においても数年に渡ってその「効率性」から「双3笛1」の鉄板PTを生み出した、集会所プレイの申し子のような存在。当然、本作においても高く評価している。
手軽さと奥深さを両立しつつ、弱点に対する瞬間火力、そして何より、全武器最高クラスのスーパーアーマーにより、「1つの弱点を複数人で攻撃できる」ことが双剣最大の魅力。
また、単なる効率プレイのみならず、ソロプレイにおける熟練した立ち回りでその火力は更に増す。純粋な火力を求めるのなら、間違いなく最高の武器の一つだ。
ブレイブとの相性は俄然良好だが、個人的に注目したいものが新狩技「ラセンザン」。双剣の狩技は使い勝手が良いものが多すぎる。元々強いのに・・・。
ハンマー
長所:
・高い「打撃」属性による強力な拘束
短所:
・狩技やスタイルの扱いづらさ
・肉質の性質上頭を狙わなければ火力が出ない
・味方を巻き込みがちな攻撃
重い一撃と短いリーチで、ダメージと拘束を両立させるハンマー。
残念ながら、例の「野良4人で誰が使っても」という条件において、ハンマーを評価することは難しい。扱いがとにかく難しく、しかもアグロ管理も出来ない野良で、スタンを連続で取ることは相当のスキルを要する。
ブレイブによる連続溜め攻撃は、ハマればすごい楽しいんだけど、4人パーティで活用するのは通常スタイルよりも難しく、狩技もすごく扱いづらい。
近接武器で一番冷遇されている武器ではないだろうか。シリーズ皆勤なのにあんまりだ。
狩猟笛
長所:
・4人PT時における強烈な火力バフ
・スタンによる拘束
・それなりに高い機動力
短所:
・火力旋律がない場合の低いDPS
・頭が狙えない時など不安定な火力
・高いプレイヤースキル依存度
旋律によりハンターに様々なバフを付与し、更に自身は頭部への攻撃で高い火力と拘束力を与える狩猟笛。
効率を求める最前線『MHF』では長らくPTに1人必須とされた本武器は、特に4人揃った時の火力旋律を併せることで、現状極めて高い火力を生み出すことが出来る。
バフの倍率も弱体化し、新要素とは今ひとつ噛み合っていないが、『X』の「重音色」から演奏と打撃を両立できるようになったことから、実力が伴えば野良部屋で最高の武器の一つと言えるだろう。
とは言え、そのポテンシャルを引き出すことは容易でなく、また俄然として火力旋律とそれ以外に性能差が開きすぎている点を踏まえておきたい。
ランス
長所:
・同じ弱点を狙い続けられるモーション
・それなりに高い機動力
・殆どのハメを抑止できる自衛力
弱点:
・スーパーアーマーに乏しく、味方の攻撃に弱い
・装備とスキルへの激しい依存
はじめに、私は以前の記事でランスを大きく過小評価していた点につき、謝罪せねばなるまい。
この初代から地味ながらもファンに愛され続けてきた武器は、前作の時点で驚く程高いポテンシャルを発揮していたことが、TA勢の結果からも明らかになっている。
具体的には、最もTAが白熱した燼滅刃ディノで双剣に2分以上のリードをつけ、他のモンスターでもほぼ最速を誇っている。ソースが少ないものの、動画サイト等を参考にしても、圧倒的な強さだ。*1
無論、これは熟練した走者が、ソロで何度も挑戦する前提なので、先述した本稿の条件に当てはまらない。それでも、俄然驚く程のDPSを秘めており、麻痺や乗りの拘束時には双剣に引けを取らない火力があると言えるだろう。
ガンランス
長所:
・砲撃による肉質無視の攻撃
・近接武器では最大クラスの射程
短所:
・極めて低い機動力
・スーパーアーマーが少ない上、自分の攻撃で吹き飛ばしがち
ガードによる自衛力、砲撃による瞬間火力、突きによる長いリーチ、「鉄壁の布陣」と公式が認める万能性こそガンランスの特徴だ。
『X』からヒートゲージが導入され、更に『XX』ではブレイブスタイルも加わったことで、作品ごとに強化されつつあるものの、俄然として野良のPTプレイでは扱いづらいと言わざるを得ない。
致命的なのが、自身の打たれ強さと破壊力だ。スーパーアーマーが少ないため味方にこかされやすく、一方で砲撃を絡めた攻撃には味方を巻き込みやすい。文字通りの矛盾が、PTプレイでの立ち回りを難しくさせる。
一方、ランス譲りの定点攻撃から、砲撃を交えた半永久的なループ攻撃は強力で、例によって熟練したプレイヤーなら強力な武器。ロマンなら最高の武器なのだが。
スラッシュアクス
長所:
・エリアル時の優秀なモーション
・高い定点火力
・優秀な狩技
短所:
・手薄い自衛力
・低い機動力
斧モードでゲージを稼ぎ、剣モードで連撃を叩き込むスラッシュアクス。
『X』で追加されたエリアルとの相性はかなり良好で、自前で拘束と元々優れていた定点火力を両立させられることから、個人的に野良PTで高く評価している。
無論、従来としての使い方も十分強力。狩技だけでも優秀なので、本作でも恵まれた武器だと言える。
例えば、強撃ビンと組み合わせて火力を伸ばす「剣鬼形態」、剣モードの使い勝手を増やす「エネルギーチャージ」等がある。
加えて、『XX』では存在価値を疑われさえしていた斧モードに大幅なテコ入れが入り、派生モーションの充実、新たな狩技とスタイル等、より立ち回りの幅が増えた。
チャージアクス
長所:
・多様な形態により何でもこなせる対応力
・コンボ時の高い瞬間火力
・低い装備依存度
短所:
・極めて高いプレイヤースキル依存度
火力、拘束、ガード、何でも出来てしまう万能武器チャージアクス。
本作においてもその性能は健在で、シリーズ中徐々に強化されていく中で確実にポテンシャルは向上しつつある。
しかしながら、初心者は満足にモード変更すらままならず、キャンセルやコンボを覚えてようやく実践レベルという、全武器トップの難易度もまたチャアクの特徴。
誰にでもオススメできるわけではないが、野良部屋で上手いチャアク使いに出会うと、思わずフレンド申請したくなってしまう。
操虫棍
長所:
・唯一全スタイルで乗りが可能
・長いリーチによる部位破壊
・高い機動力
・定点攻撃による高い瞬間火力
短所:
・モンスターによってエキス採取が安定しない
虫で自身を強化しつつ、長いリーチの棒で敵をタコ殴りにする操虫棍。
『MH4』の登場移行、常に多くのハンターに愛され続けてきた極めて高い汎用性を誇るこの武器は、間違いなく最強効率武器の一つだ。
スタイルを選ばず乗り攻撃が可能で、しかも優秀なモーションによりダウンを取った後も強烈な攻撃を叩き込み、更には部位破壊をも得意とする。難しい操作も特に求められず、せいぜいエキス集めぐらいのものだ。
ライトボウガン
長所:
・高機動&高射程による安定した立ち回り
・豊富な状態異常
短所:
・総合的に低い火力
・高い装備依存度
火力を犠牲に、機動力と豊富な弾によって戦うボウガン。
速射による定点火力、スキル「特殊攻撃」を交えた麻痺弾による拘束力、肉質を無視する「拡散弾」による拡散祭りと、ある定形には欠かせない存在。
プレイヤースキルへの依存度は低いが、一方で理解度はかなり求められる。肉質は当然だが、誰に何を持ち込めばいいか把握する前提で、所謂ハメ戦術等もこなせる。
一方狩技「全弾装填」や、ブレイブスタイルにおける反動減少など、極めてユニークな立ち回りも可能だが、これらは更に難易度が高い。
以上から、周回・効率プレイにめっぽう強いが、初心者向けでないという特殊な立ち位置から、このランクに配置した。
ヘビィボウガン
長所:
・貫通弾を用いた場合の驚異的な継続火力
短所:
・極めて低い機動力
・高い装備依存度
機動力を犠牲に、高い継続火力を手に入れたボウガン。
「しゃがみ撃ち」をメインに据えた、貫通弾による高い継続火力が魅力的なヘビィボウガン。当然、それに必要なスキルやボウガンの構築には知識が問われるが、「効率プレイ」に関してはやはり強力。
問題はその低すぎる機動力。歩行速度から納刀速度まで考慮すると全武器最低クラスとすら言え、ライトボウガン程の拘束力もない。ただでさえモンスターが走り回る昨今の作品ではあまりにも厳しい。
更に、カメラ関係に関しては前作で改善されたが、高低差の激しいマップでは狙いをつけるのも困難だ。
個人的に、『モンスターハンター』では特に好きな武器ではあるが、相応にハンターのプレイヤースキルが問われることは否定できない。
弓
長所:
・高い機動力
・長い射程
・以上から、全武器最高クラスの継続火力
短所:
・全武器最低クラスの瞬間火力
・ヘイト管理の困難なPTプレイでは弱点を狙い辛く、火力が大きく落ちる
・拘束力や部位破壊には適していない
遠距離武器の中でも射程と機動力を持ち合わせ、常に敵を打ち続けることで高い継続火力を発揮する弓。
謂わばソロプレイの友であり、十分なスキルと武器、そして弱点を狙い続けるプレイヤースキルがあれば、全武器で最高クラスの安定度と継続火力を持つ。訓練所で愛用した人も多いだろう。
だが当然、PTプレイとなると格段に事情が苦しくなる。ヘイトがそこらのプレイヤーに向き、弱点もクリティカル距離も維持できなくなると、ライト・ヘビィボウガン以上に誤魔化せない。
あくまで機動力と射程を活かした安定火力が肝であり、罠や状態異常で拘束し続ける際の瞬間火力は期待できない点から、敵を即殺して周回する集会所プレイでは少し厳しいかもしれない。
ああ無論、ソロプレイなら最高だ。新たに追加されたブレイブは下馬評通り最高の相性で、ソロで面倒になったらとりあえず弓を担いでいくべし。ソロプレイなら文句なしにGod Tierなのだから。